有機材料は炭素元素を含む化合物であり、その数は膨大です。純度の高い単一化合物から、数%の化合物やppm濃度の化合物を含む配合品まで、その形態はさまざまです。
これら有機化合物の構造を調べること(構造解析)や配合品の場合は各成分の構造とその量を調べること(組成分析)は、化合物や配合品を使用する上での必須情報であり、分析が必要不可欠です。
分析項目
- 組成分析
- 複数の成分が含まれる配合品の場合は、分離した各成分の構造を決定(構造解析)し、その量を調べます(定量分析)。各成分は数10%程度の量のものからppm程度のものまであり、その量により構造解析、定量の方法は異なります。
- 構造解析
- 構造解析の基本的な手法としては、官能基の情報を得るIR、構造の骨格情報を得るNMR、分子量や部分構造の情報を得るMSなどがあります。この三種類の装置は、「構造解析の三種の神器」とも言われます。化合物が微量の場合は、カラム、GPCやHPLCなどで目的成分を分離、濃縮した成分を機器測定して、またはGC/MSやLC/MSなどの「分離機能と検出器が一体になった装置」で測定して、得られたデータを解析します。
- 定量分析
- 配合品中の構造決定された各成分の含有量を求めます。基本的にGC、HPLCなどの分離機能を持つ機器により定量分析を行います。ppm〜ppbのように微量の場合は、GC/MS、LC/MSや目的化合物を誘導体化して分析装置検出器に対する検出感度を高くして定量する方法などがあります。
- トラブルシューティング(異物、着色、臭気分析 等)
- 正常な有機材料にはあってはならないもの(混入異物、着色、臭気 等)は、そのものを製品として使用する場合、その原因を早急に特定して、問題を解決する必要があります。混入異物、着色物、臭気等に対して適切な方法で分析を行い、結果を迅速にお知らせします。