プラスチック成形品、半導体、基板、食品、医薬品等に発生する「異物」の特定は重要であり、また最近では異物が微小化しており、異物分析には高度な技術が要求されます。
ここでは、異物を特定する上で多用されている顕微赤外分光法(顕微IR)、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計(Py-GC/MS) 、電子線プローブ微小部分析法(EPMA) 、顕微ラマン分光法(顕微ラマン)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)による異物の分析を中心に紹介いたします。
異物の形状分類
お困りの異物はどんな形態ですか?
断面方向からの模式図
表面
シリコンウエハ、プラスチック成形品、フィルム、加工食品、基板、紙製品、デジカメ、レンズ
内部
プラスチック成形品、携帯電話・デジカメの基板、チューブ、インクジェットプリンターのノズル、粘着物、加工食品・飲料、中間膜、調味料
埋没
フィルム、プラスチック成形品、加工食品、レジスト、紙製品、粘着物、中間膜
異物の寸法と測定方法
お困りの異物はどのくらいの大きさですか?
微小異物の総合的分析フロー
下図のような流れで異物を分析します。
分析例
技術資料
分析事例
有機材料 | フィルムのFE分析 |
---|---|
熱分解GC/MSを用いた微小黒色ゴムの分析 | |
顕微FT-IRイメージング法による異物分析 | |
IRイメージング法による微小異物の分析(3) | |
TOF-SIMSによる有機材料の表面汚染評価 | |
電子材料 | IRイメージング法による微小異物の分析(1) |
IRイメージング法による微小異物の分析(3) | |
顕微透過反射法によるIRイメージング測定 | |
黒色異物の分析 | |
熱分解GC/MSによる糖類系異物の分析 | |
ウエハ表面の異物の特定 | |
レーザーラマン分光による多層フィルム中の異物分析 | |
SEM-EDS | ミリングプロによるガラス中埋没物の同定 |
反射電子像観察による異物探索 | |
ライフサイエンス関連 | TOF-SIMSによる生体試料の分析(毛髪の分析) |
機器説明
依頼に関するお願い
ご依頼に際しましてはできるだけ下記の点にご留意下さい。
1. 異物の形態および異物を含む試料の保管に関して
- 写真、図面等で異物をお示し下さい。
- 試料はできるだけ素手で触れないようにして下さい。
- 試料は新品のアルミホイルで包んで、チャック付き袋に入れて保管して下さい。
2. その他
- 可能な限り異物に関する情報をご提供下さい。
- 詳細については弊社営業担当にご相談下さい。