カーボンナノチューブ(CNT)は、炭素の同素体で、平面のグラファイト(グラフェンシート)を丸めて単層あるいは多層の同軸チューブ状にしたものです。CNTは特異な電気特性と熱伝導特性を持っており、エレクトロニクス分野での幅広い応用が図られております。さらに、優れた機械特性(高い機械強度や弾性力)を持ち、構造材料としての応用も進んでおります。
弊社は様々なタイプのCNTについて、試料の作製法から分析、解析、評価まで広く技術の蓄積を行っておりますので、CNTの研究開発に大きく貢献しております。
カーボンナノチューブ(CNT)の分析
CNTの特性はCNTの性質(直径、長さ、不純物、欠陥)と密接な関係があります。CNTの研究開発にはこれらの性質を正しく評価しなければならず、そのためには、様々な分析法を組み合わせて総合的に解釈する必要があります。特に、CNTは、一本一本が複雑に絡み合い凝集しているため、この状態での精密な規格評価は出来ません。弊社は、CNTの分散方法を様々な角度から検討し、各種解析に適したサンプル作製を行っております。 最適なサンプル作製が可能になって初めて信頼できるデータをご提供することができます。
分析項目
カーボンナノチューブ(CNT)の規格評価を可能にする前処理
カーボンナノチューブ(CNT)は、一本一本が複雑に絡み合い癒着しているため、この状態での精密な規格評価はできません。我々は、ある種の分散剤を用いることでカーボンナノチューブ(CNT)の透明・均一な分散溶液を調製し、そこからさらに各種解析に適したサンプル作製を行っております。最適なサンプル作製が可能になって初めて信頼できるデータをご提供することができます。その他、お客様のご要望に応じてカーボンナノチューブ(CNT)に関する各種前処理をご用意しております。
分析事例(カーボンナノチューブ(CNT)アプリケーションへの挑戦)
CNTは広い分野で様々な応用が図られており、解決すべきで数々の難問が生じています。弊社は「CNTの多角的な特性評価」、「ミクロとマクロの視点」などの分析技術と「高分子、有機、無機材料に関する技術基盤」を融合させ、最新の技術で問題解決に貢献いたします。
CNTの最新の分析例を次に示しました。
- カーボンナノチューブ複合材料のTEM観察
- 複合材中のカーボンナノチューブ分散状態SEM観察
- ポリマー材料中に分散したカーボンナノチューブの電気力顕微鏡観察
- 複合材中カーボンナノチューブ分散状態の立体的観察(ステレオ観察)
- 低真空SEMによる樹脂中のカーボンナノチューブの観察