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P302

UV硬化塗料の組成分析

UV硬化塗料は溶剤=反応性モノマーという組成であるため、VOCが極めて少ない環境対応型塗料です。UV硬化塗料には様々な要求特性(塗りやすさ・硬化速度・硬化後の皮膜物性・耐薬品性など)があります。UV硬化塗料の特性はその組成に大きく依存するため、UV硬化塗料の組成を把握することが極めて重要となります。UV硬化塗料の成分と主な分析項目を下表に示します。

UV硬化塗料の成分と分析項目

成分 代表的な化合物 用途 分析項目および分析法
ポリマー
オリゴマー
ポリエステルアクリレート
エポキシアクリレート
ウレタンアクリレート
不飽和ポリエステル
皮膜形成
粘度調整
分子量 GPC
構造 NMR・FT-IR・Py-GC-MS
含有量 重量法・NMR
モノマー
(=溶剤)
アクリレート
メタクリレート
反応性希釈剤
構造 NMR・GC-MS[EI・FI]
含有量 NMR・GC-MS[EI]
光重合開始剤 ベンゾフェノン系
ベンゾイル系
チオキサントン系
重合開始剤
構造 NMR・GC-MS[EI・FI]
含有量 NMR・GC-MS[EI]
顔料 カーボンブラック
有機顔料
無機顔料
着色剤
構造 EDS・ICP・FT-IR
DI-MS・XRD
形態 SEM・TEM
含有量 重量法・TG/DTA・ICP
その他添加剤 PEG系界面活性剤
F/Si系レべリング剤
ハイドロキノン系
分散剤
レべリング剤
重合禁止剤
構造 NMR・GC-MS[EI・FI]
LC-MS・FT-IR
含有量 重量法・NMR・GC-MS[EI]

表に示す各種項目を把握することで、UV硬化塗料の材料設計や硬化不良のトラブル解決などに貢献することが出来ます。次ページにUV硬化塗料の一般的な分析フローを示します。

分析フロー

分析フロー

弊社ではこれまでにUV硬化塗料の分析経験が数多くございます。蓄積された分離・解析ノウハウを基に割安な分析パッケージもご用意しておりますので、UV硬化塗料についてお困りの際はお問い合わせください。

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