F1502
フーリエ変換顕微赤外分光光度計
1. メーカー・型式
Agilent Technologies社製 Cary620型
2. 原理・概略図
写真:装置の概観
物質に赤外光を当て、得られた赤外吸収スペクトルから原子団や官能基を特定することができます。フーリエ変換顕微赤外分光光度計は、基本原理は(装置資料「フーリエ変換赤外分光光度計(Cary670)」参照)と同様で、試料観測部分が顕微鏡になり、検出器が専用のものとなります。試料が微量であったりサンプリングが困難である場合は、測定部位を顕微鏡下で確認しながら赤外分光分析を行うことが可能です。
例えばポリマー上の異物などは、顕微鏡下で異物にATRセルを接触させることで、赤外吸収スペクトルを得ることが可能です。
3. 性能・仕様
干渉計 | エアーベアリングマイケルソン干渉計 |
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検出器 | MCT 6,000-700cm-1 32×32FPA(MCT)5,000-900cm-1 |
FPAピクセル分解能 | 1.1µm(ATR法) 5.5µm(透過法、反射法) |
測定法 | 透過法、反射法、顕微ATR法、イメージング測定、マッピング |
4. 測定試料
対象試料 | 有機化合物、無機化合物、高分子化合物 |
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試料量 | 10µm×10µm程度以上 |
5. 分析依頼時の留意点
カーボンなど黒色試料では明瞭なピークが得られ難い場合があります。
6. 応用分野・分析例
- 微小部分の有機・無機化合物の分析
- 多層フィルムの組成分析
- 半導体基盤上の異物の分析