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O495

ASAP-MSによる有機半導体材料(MePTCDI)の分析

ASAPプローブ

ASAPプローブ

ASAPはAtmospheric Pressure Solid Analysis Probeの略で、大気圧イオン化を用いて、固体及び液体試料中の揮発/半揮発成分を、LCを介さず直接分析します。試料の溶解が不要でサンプリングがガラスプローブにこすり付けるだけという簡便さで、迅速な分析が可能です。


多数の芳香環を有する難溶性の有機半導体材料においても固体のまま分析が可能です。n型半導体としての特性を示し、有機太陽電池デバイス等に利用されるペリレン誘導体MePTCDI(C26H14N2O4、M.W.:418)のマススペクトル(MS測定)、プロダクトイオンスペクトル(MS/MS測定)及び精密質量による組成推定結果を図1に示します。精密質量の測定誤差が非常に小さく、同位体ピーク強度も加味することで候補化合物の組成を1つに限定することができました。MS/MS測定においても、各ピークに対しプロダクトイオンを帰属することが可能であり、構造解析にも非常に有用なツールとなっています。

MePTCDIのマススペクトル

プロダクトイオンスペクトル

図1:MePTCDIのマススペクトル(上)及びプロダクトイオンスペクトル(下)

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