O259
非イオン系界面活性剤EO/PO共重合体のシーケンス解析
−NMR、ESI/MSによる界面活性剤の構造解析−
ノニオン系界面活性剤である高級アルキルエーテル-EO/POブロック・ランダム共重合体について、EO/POシーケンスの簡便な解析手法を紹介します。試料は、竹本油脂社製のラウリルエーテル-EO/POブロック・ランダム共重合体[試料A:C12H25O-(PO)4-(EO)7-H(ブロック体)、試料B:C12H25O-(PO/EO=4/7)- H(ランダム体)]を用いました。
先ず、両試料について各種NMR解析(1H、13C、DEPT、HMQC)にて詳細な帰属を行い、Without - NOE測定を適用してのEO-POユニットのEOメチレン炭素を定量し、その割合からブロック・ランダム共重合体を判別しました。そして、質量分析(イオン化法:ESI)による詳細な解析にてNMRでの定量結果の妥当性が確認されました。
以上のように、Without - NOEおよびESI-MSを組み合わせることで、EO/POのシーケンスについて精度良く解析することが可能です。
図:試料の H-NMR(上)、C-NMR(中)、ESI-MS(下)スペクトル
[参考文献] | 村中、新井、吉屋、木村:第64回日本分析化学討論会、高知(2003)、2G17 | |
村中、新井、吉屋、木村:第8回高分子分析討論会、東京(2003)、I-3 |