O1802
TCT-ガスクロマトグラフ/質量分析(TCT-GC/MS)
Thermal desorption Cold Trap‐Gas Chromatography/Mass Spectrometry
1. 特徴
- SWA では測定できない、部品などからの加熱時揮散物の分析が可能です。
- クリーンルーム大気や排ガス等を直接捕集管にサンプリングして分析することが 可能です。
- 微量有機物成分のng/g レベルの分析が可能です。
2. ガス捕集方法、装置概略図
試料から揮散したガスを捕集管に採取します(図1)。
次いで捕集管をTCT にて加熱・ 脱着してGC/MS で測定(図2)を行い、検出された成分の解析と定量を行います。
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図1 ダイナミックヘッドスペース法による
加熱発生ガスの捕集 -
図2 装置の概略図
3. 主な性能、仕様、付属品
測定温度 | 室温から280℃まで(加熱オーブンの場合) |
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TCT | ジーエルサイエンス社製HP524 型 |
GC/MS | アジレント・テクノロジー社製5977B 型 |
4. 試料形状、サイズ
吸着管に捕集したガス、最大で50mm 角の立方体
5. 分析依頼時の留意点
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試料は専用のケースに入れる等、清浄な状態でお送りください。
専用ケースがない場合は、アルミホイルの非光沢面を内側にして試料を包み、
チャック付きビニール袋などに入れてお送りください。
試料にマジックなどで直接試料名を記載すると、インク成分などが検出されます。
風袋などの外装への試料名記載をお願いします。
- 試料到着後、迅速に測定を行うため、依頼予定日をお知らせください。
6. 測定データ
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シリコーンゴム加熱時に発生するガス中の環状シロキサンの測定
図3 TCT-GCMS によるシリコーンゴムからの環状シロキサン測定
(抽出イオンクロマトグラム)
7. 適用例
- 電子部品からの加熱時揮散物の分析
- ポリマー材料、部材からの加熱時揮散物の分析
- クリーンルーム大気中の有機物の構造解析、定量
- シリコーンゴムなどより発生する環状シロキサンの定量
- ガス供給ライン、排ガスラインの有機物の構造解析および定量
- インピンジャー法による飲料などの水溶液中の香気成分の定性