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LC/MS/MS(SRM法)による微量成分の定量
-LC/MS/MS SRMによる動物検体中の微量成分の定量-
医薬品の開発において、生体内での薬物の吸収、代謝、分布、排泄等を調べることは非常に大切です。それらの分析試料は尿、胆汁、血漿といった多量の夾雑物を有し、その中に含まれる極微量(pgオーダー)の薬物および複数の代謝物の分析が必要です。この分析にはLC/MS/MSによる定量方法(SRM法:selected reaction monitoring)が適しています。以下に分析例を紹介します。
除タンパクなどの処理をした試料について、先ず、LC/MS/MS測定を行いm/z337(擬似分子イオン)から、m/z 319のピークが検出されました(下図a)。m/z319を用いて標準物質で測定した結果、直線性のよい検量線がえられました(下図b:相関係数=0.9999)。つぎに試料中の薬物や代謝物を定量しました(下図c)。SRM法により、pgオーダーの物質の定量が可能です。