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O469

NMRの積分比について

NMRスペクトルのシグナルの積分比(面積比)は、適した条件にて測定を行えば、対応する測定核の存在比(モル比)を示します。これは、測定化合物の構造解析に利用できるだけでなく、混合物の定量分析にも利用できます。

図1にメタノール(CH3OH)の1H-NMRスペクトルを示しました。メタノールの2種のシグナルは、メチル基(CH3)と水酸基(OH)を示し、積分比は3:1です。これは、プロトン(H)の存在比と一致しています。

なお、正確な積分比を得るためには、測定条件に注意が必要です。各核の縦緩和時間(T1)の5倍以上の十分長い待ち時間をとることが重要です。適切な待ち時間を設定しないとシグナルの積分値が小さくなることがあり、不正確な積分比となります。

図1:メタノール(CH3OH)の1H-NMRスペクトル

図1:メタノール(CH3OH)の1H-NMRスペクトル

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