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LC/MSによるオリゴ糖の定性・定量分析
- PMP誘導体化を用いた微量分析 -
天天然物や食品、生体試料などの様々な試料に含まれている糖類を分析する場合、目的物や試料の性質によって最適な分離法や検出法を選択する必要があります。このうち、オリゴ糖のような分子量数百から千程度の糖の分析であれば、高感度で分子量情報も得られるLC/MS分析は、有効な手段となります。また、HPLC(UV)での分離が不十分な場合であっても、質量によって検出成分を区別できるなど、様々なケースで効力を発揮します。
加えて、1-フェニル-3-メチル-5-ピラゾロン(PMP)を用いた誘導体化処理により、遊離の糖鎖の還元末端をラベル化してイオン化効率を上げることで、さらに微量なオリゴ糖も定性・定量することが可能になります(定量下限:0.1μg/mL前後)。
下図に誘導体化LC/MS法を利用したオリゴマルトースの高感度分析の事例を示します。
図:誘導体化オリゴマルトースのLC/MS抽出イオンクロマトグラム
当社では、本稿で紹介した分析法以外にも、糖に特化した多くの分析法を構築しております。例えば、UV吸収がなくイオン化効率も悪い糖の検出に最適なLC-CADシステムもその1つです。糖の分離、定量、測定感度にお悩みでしたら、ぜひ一度、当社までお問い合わせください。