O487
ASAP-MSによるレモン表面の農薬分析
図1:ASAPプローブ
ASAPはAtmospheric Pressure Solid Analysis Probeの略で、大気圧イオン化を用いて固体及び液体試料中の揮発/半揮発成分をLCを介さず直接質量分析できます。試料の溶解が不要で、サンプリングがガラス棒にこすり付けるだけの簡便さで、迅速な分析が可能です。
柑橘類の防カビ剤として一般的に使用されるチアベンダゾール(C10H7N3S:M.W.201)の分析例を紹介します。ガラスプローブでレモン表面を撫でてサンプリングを行い測定したところ、チアベンダゾールが検出されました。下記に結果を示します。
図2:レモン表面のマススペクトル
図3:プロダクトイオンスペクトル
表1:精密質量による組成推定結果
※ 推定組成式はチアベンダゾールの(M+H)+ と一致