S362
多層カーボンナノチューブの長さと直径のSEM測定
多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の特性評価項目のひとつとして、MWCNTの長さと直径をSEM像から求めた結果を紹介します。MWCNTを平坦な基板上に分散固定し、SEM観察後に一定のルールに従って計測しています。試料にNTP社製MWCNT(S.MWNTs-1030)を用い、その長さと直径を計測するため、それぞれ適切な倍率で観察しています。ただし、直径計測では、10視野程度撮影しています。SEM像より求めた長さと直径の計測結果をそれぞれ図1、図2に示し、計測結果のまとめを表1に示します。
図1:長さ計測用のSEM像と計測結果
図2:直径計測用のSEM像と計測結果
このように、MWCNT 試料を平坦な基板上に分散固定してSEM観察することにより、SEM像からMWCNTの長さと直径の分布を得ることができます。
長さ/μm | 直径/nm | |
---|---|---|
平均値 | 0.23 | 31.0 |
中央値 | 0.17 | 28.0 |
標準偏差 | 0.21 | 11.2 |
標本数 | 291 | 289 |