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P332

大きな試料をそのままSEMで観たい

弊社低真空SEMの特徴を以下に示す。

  • 試料室のサイズが大きい(サイズ X-Y;約180mmφ, Z;80mm, 重量 1kg)
  • 絶縁体材料も蒸着なしで観察できる
  • エネルギー分散形X線分光器(EDS)により元素分析もできる
  • 真空中で不安定な試料を観察できる

この特徴により、以下のような要望に対応可能である。

  • 試料を切断、サンプリングしたくない
  • 切断によるコンタミを避けたい
  • 蒸着したくない(試料を他の表面分析でも使用したい※SEM観察部は電子線による損傷が発生
  • 低真空(数十Pa)で揮発しない液体(オイルなど)中の金属成分を調べたい

実施例として、ステンレス板の変色箇所を分析した結果を図1に示す。15cm角の試料をそのままSEM試料室内に入れ、SEM観察とEDS測定した。SEM観察から、変色部は正常部と様子が異なっていた。EDS測定から、変色部は正常部に比べC,Oが多く検出された。この事から、変色原因として有機物の付着などが考えられる。

図1 ステンレス板のデジカメ写真、マイクロスコープ写真、SEM写真※、EDSスペクトル

図1 ステンレス板のデジカメ写真、マイクロスコープ写真、SEM写真、EDSスペクトル
※反射電子組成像は組成に敏感で、平均原子番号が大きいほど白く観察される

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