分析例:ポリエチレンフィルム中の埋没物(簡易断面作製法)
測定手順
- 異常部の顕微鏡観察を行い、埋没物の状態を調べます。
- 顕微鏡観察下、異常部の断面をミクロトームにより切り出します。
- 顕微鏡観察下、手作業により埋没物を掘り出します。
- 掘り出し物をダイヤモンドセルに移します。
- FT-IR測定(顕微−透過法)を実施します。
埋没物の簡易断面作製過程
埋没物のFT-IRスペクトル
結果
埋没物は「テフロン」と判明いたしました。
分析例:天然果汁製品中のもやもや状浮遊物
測定手順
- 白色もやもや状浮遊物のサンプリング
- 水洗後、乾燥
- 乾燥物の顕微鏡観察
- 乾燥物のFT-IR測定(顕微−透過法)
- スペクトル解析
もやもや状浮遊物のFT-IRスペクトル[顕微−透過法]
結果
もやもや状浮遊物は「カビ」の可能性が高いと思われました。
実証
- もやもや状浮遊物の培養
- 培養物(カビ)の光学顕微鏡観察
- 食パンカビのFT-IR測定(顕微−透過法)
- PE材中の添加剤(脂肪酸アミド)の調査
(1)カビの胞子の確認、(2)IRスペクトルの類似、(3)脂肪酸アミドと異なるIRスペクトルから「カビ」と判明しました。
写真:もやもや状浮遊物の培養物の顕微鏡写真 | 図:食パンに発生したカビのFT-IRスペクトル[顕微−透過法] |