S525
デジタル顕微鏡を用いた温度変化を伴うアルミ箔穴の面積測定
デジタル顕微鏡に冷却加熱ステージを取付けることにより、温度・雰囲気ガスを制御しながら冷却・加熱過程における試料形状の変化を詳細に観察することが可能となります。
以下に、アルミ箔に開けた穴について、下記に示す温度条件で形状観察を行い、25℃→350℃の昇降温に伴う穴の面積変化を解析した事例を示します。
試料形状の観察(落射照明)
穴の形状観察(透過照明)
穴の形状解析(透過照明)
アルミ箔に開けた穴のデジタル顕微鏡写真
測定(No.) | 温度 (℃) | 穴の面積 (μm2) | 面積変化率* (%) |
---|---|---|---|
1 | 25 | 178630 | - |
2 | 350 | 181590 | 1.63 |
3 | 25 | 178565 | -0.04 |
4 | 350 | 181481 | 1.57 |
5 | 25 | 178656 | 0.01 |
6 | 350 | 181487 | 1.57 |
7 | 25 | 178649 | 0.01 |
* 測定No.1(熱処理前)に対する変化率
穴の形状解析(面積)は、コントラストの高い透過照明で撮影した画像で行いました。
その結果、350℃の加熱により、穴は拡大され、25℃まで冷却すると、熱処理前(測定No.1)とほぼ同じ大きさにまで縮小されることが分かります。
このように、アルミ箔の膨張・収縮に伴う穴の形状変化が再現よく解析されていることが分かります。