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S481

大腸菌の液中弾性率測定

走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて、液中における大腸菌の弾性率測定を行いました。測定手順として、

  1. 大腸菌をゼラチン上に固定
  2. 液中測定モードにおける形状測定および機械特性測定

を行いました。

ゼラチン上に固定された大腸菌の形状像を図1に示します。長さ2μm程度の長円形状の大腸菌の様子が分かります。乾燥後の大気中での観察では、大腸菌が潰れてしまい本来の形状観察ができませんが、液中観察では大腸菌も潰れずに本来の姿を観察することができます。

図1:液中測定による大腸菌の形状像

図1:液中測定による大腸菌の形状像

また、機械特性測定を同時に行うことにより、大腸菌表面の弾性率測定も行うことができます。図2に形状立体像と測定された弾性率像の重ね合わせを示しました。色調が弾性率表示で、硬い箇所が白く、軟らかい箇所が黒く表示されています。図より、凸形状の箇所が大腸菌で、周囲のゼラチンより軟らかくなっていることが分かります。大腸菌の左端からゼラチン表面に鞭毛等と思われる軟らかい成分が伸びている様子も伺えます。(青矢印)

図2:大腸菌の形状立体像と弾性率像の重ね合わせ

図2:大腸菌の形状立体像と弾性率像の重ね合わせ

以上のように、大腸菌など細胞を液中において、生きたままの状態で形状測定だけでなく、弾性率等の機械特性マッピングも同時測定することができるため、幅広い情報を得ることが可能になりました。

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