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P333

FT-IRによるエポキシ樹脂の硬化率測定

エポキシ樹脂は硬化の進行に伴いエポキシ基が減少していきます。FT-IR測定を行うことでエポキシ基のピーク強度から硬化率を算出することができます。図1にFRP用エポキシ樹脂を50℃で硬化させたとき、硬化過程のエポキシ基のピーク(約910cm-1)の変化を示します。硬化時間が長くなると硬化反応が進行しエポキシ基が減少するためピーク強度が低下していきます。反応に寄与しない構造のピーク強度で各測定点のエポキシ基のピーク強度比を算出しました。図2に未硬化樹脂のエポキシ基のピーク強度比を硬化率0%としたときの各測定点における硬化率を算出し、グラフにしたものを示します。この樹脂では硬化開始から2時間程度で硬化率が急激に上昇し、以降は緩やかに上昇していく挙動が確認できました。この様に硬化時間ごとの硬化率が算出することが可能でエポキシ樹脂の硬化挙動を把握することができます。

図1 エポキシ基のピーク変化

図1 エポキシ基のピーク変化

図2 硬化率の変化

図2 硬化率の変化

<測定条件>
装置: Avatar370(サーモフィッシャー・サイエンティフィック製)
測定法: 1回反射ATR法、ATR結晶;ダイヤモンド、入射角;45°

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