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GPC-LALLSによる分子量分布測定
GPC-LALLS法でポリマーの絶対分子量を求める場合、検出器はLALLSとRIの2つで検出するので、図1のクロマトグラムが得られます。
図1:GPC-LALLSにおけるクロマトグラム |
RIで求められるピーク面積ARIは注入時の試料濃度C0に比例し、溶出位置iにおけるピーク高さHiRIはその位置における試料濃度Ciに比例します(式(1)、(2))。
LALLSで求められるピーク面積ALALLSは注入時の試料濃度C0とMwの積に比例し、溶出位置iにおけるピーク高さHiLALLSはその位置における試料濃度Ciと分子量Miの積に比例します(式(3)、(4))
溶出位置iにおけるLALLSとRIのピーク高さの比は、分子量Miに比例します(式(5))。従って、比例定数Kを求めれば分子量Miを求めることができます。
比例定数Kを求めるのに、分子量既知の標準物質を使用します。標準物質は単分散なので、標準試料の分子量Mstdを用い、式(5)を変形して式(6)を導くことが可能です。
(6)
標準試料と実試料の屈折率の濃度勾配dn/dcが異なる場合、補正を行います(式(7))。
(7)
実試料の各溶出位置での分子量Miが決定され(式(8))、各平均分子量が計算できます。
(8)
・数平均分子量 | |||
・重量平均分子量 | |||
・z平均分子量 |