M227
STEMトモグラフィによる多孔質アルミナの細孔解析(2)
多孔質アルミナにおける細孔の経路を三次元的に数値評価しました。
STEMトモグラフィによるアルミナ部のセグメンテーションデータから、関心領域を抜き出します(図1)。図2のように、細孔の中央をトレースする細線化を行い、くびれにより個々の細孔に分割し、各細孔やくびれについて数値化します。また、関心領域の端面から逆の端面までの細線について、曲路率を求めます(図3)。
求めた細孔の体積を球とした場合の直径分布を図4に、くびれの面積を円とした場合の直径分布を図5に示します。平均値は細孔が7.7nm、くびれが5.7nmとなりました。また、例としてy方向の経路(図6)の平均の曲路率は1.58と求めることができました。
図1:切り出した関心領域
図2:細線化と細孔分割の概念図
図3:曲路率の概念図
図4:細孔の球相当径分布
図5:くびれの円相当径分布
図6:y方向の細線化経路
図7:曲路率の分布