I336
イオンクロマトグラフ - 質量分析計による六価クロムの定量分析
六価クロムは水溶液中ではCrO42-またはCr2O72-で存在している。一般的なイオンクロマトグラフ法(IC)の陰イオン交換モードではアルカリ性の溶離液を用いているため、六価クロムはCrO42-として検出される。従来より電気伝導度検出器によるCrO42-の分析を行っているが、近年より低濃度での分析要求が生じている。しかし、低濃度でのCrO42-分析に於いては、目的成分付近にマトリックス成分の妨害があり、低濃度での分析が困難である為、今回イオンクロマトグラフ-質量分析計(IC-MS)による分析法を検討した。その結果、従来法では困難であった高マトリックス成分中のCrO42-の低濃域の分析が可能となったので紹介する。
図1:電気伝導度検出器によるクロマトグラム
図2:質量検出器(m/z 117)によるMSクロマトグラム
図3:質量検出器によるCrO42-の検量線
検出器 | 定量下限値(ng/mL) |
---|---|
電気伝導度検出器 | 10 |
質量分析器 | 1 |