HOME > 分析対象 > 材料 > 金属・無機材料
I333

ICP-AESによる半定量分析

従来、ICPによる定性分析では検出された元素のみを報告書に記載し、精確な分析値を提供するためには、別途、定量分析を行っていました。しかし、不純物元素の分析においては、精確な分析値は必要なく、検出された元素のおよその濃度を知りたいというニーズもあります。そのような要望に対応するために、当社では、水溶液試料や有機物試料中の微量元素分析について、半定量分析のサービスを開始しました。

セラミックスや金属などの試料については、共存成分の影響が大きいため、半定量分析を適切に行うことが出来ない場合がありますので、別途、ご相談ください。

分析方法の手順と報告書の形式

  1. 各元素について、2〜3波長を測定し、ピークの有無を確認します
  2. 1点検量線から濃度を算出します
  3. 検量線の直線性の範囲や、共存成分の影響を考慮していないため、およその濃度としてお取扱ください
  4. 分析結果は下記の表の形式で報告します
表:河川水中の元素の半定量分析の結果(単位:µg/g)
元素 分析値 元素 分析値 元素 分析値
Ag - Hg - Rh -
Al 0.02 Ho - Ru -
As - In - S 0.9
Au - Ir - Sb -
B 0.04 K 0.7 Sc -
Ba - La - Se -
Be - Li - Si 7
Bi - Lu - Sm -
Ca 4 Mg 1 Sn -
Cd - Mn - Sr 0.03
Ce - Mo - Ta -
Co - Na 3 Tb -
Cr - Nb - Te -
Cu 0.01 Nd - Ti -
Dy - Ni - Tl -
Er - P - Tm -
Eu - Pb - V -
Fe 0.03 Pd - W -
Ga - Pr - Y -
Gd - Pt - Yb -
Ge - Rb - Zn 0.01
Hf - Re - Zr -

注意1)ICPで分析可能な全元素を表示。前処理等で分解が困難な元素は表に「×」を表示

注意2)表中の「-」は、未検出(検出限界は、およそ0.01〜0.1µg/g)

注意3)分析値は、1桁で表示(1点検量線から求めたおよその濃度)

注意4)本分析値は、共存成分の影響、検量線の直線性の範囲等を考慮していないため、およその濃度として取扱ください。精確な分析値を得るためには、定量分析が必要です。

前のページに戻るこのページのトップへ