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認証標準物質NMIJ CRMの分析 「PP樹脂中の重金属分析」
分析データの信頼性を確保する方法の1つとして、計量トレーサビリティが確立された標準物質(認証標準物質)を用いた分析精度管理があります。弊社では、認証標準物質を使用し、分析法の妥当性確認を行っています。
その分析事例として、「PP樹脂中の重金属分析」について紹介をします。
1.認証標準物質*1の詳細
提供元 | (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ) |
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CRM No. | 8133-a |
物質名 | 重金属分析用PP樹脂ペレット |
認証元素 | Cd、Pb、Cr、Hg |
- *1 認証標準物質(CRM)とは、計量学的に妥当な手順によって値づけされ、値とその不確かさ、計量学的トレーサビリティを記載した認証書が付属している標準物質のこと
2.分析結果
元素 | Cd(mg/kg) | Pb(mg/kg) | Cr(mg/kg) | Hg(mg/kg) |
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認証値*2 | 94.26±1.39 | 949.2±7.5 | 895.2±9.6 | 941.5±19.6 |
当社分析値*3 | 94 | 944 | 890 | 950 |
Zスコア | -0.5 | -1.2 | -0.9 | 0.5 |
分析方法*4 | ICP-AES | ICP-AES | ICP-AES | CV-AAS |
- *2 認証値±拡張不確かさ
- *3 n=3の平均値(3桁目を四捨五入し、有効数字2桁で記載)
- *4 前処理は全てMW分解法で実施
3.Zスコア
正規分布を用いる統計学的検定法で、分析値と認証値に有意な差があるかを検定する方法です。下記の式(1)から算出されます。
Zスコア=(分析値-認証値)/標準不確かさ・・・(1)
4.まとめ
全ての元素について、Zスコアの評価基準で「|Z|≦2 満足」の結果を得ることが出来ました。弊社の分析結果は、信頼性が確保されていると言えます。今後も引き続き信頼性の高い精確なデータを提供するために、技術レベルの向上に努めていきます。