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技能試験 ｢水中の重金属分析（日環53-10WM）｣
分析データの信頼性を確保するためには、トレーサビリティを確保し、不確かさを適切に評価するバリデーションが必要となります。当分析センターは、定期的に「JIS Q 0043-1に基づく技能試験」に参加し、技術レベルの向上に努めています。
ここでは、「水中の重金属分析（日環53-10WM）」の試験結果について紹介します。
1. 技能試験の概要
| 実施機関 | （社）日本環境測定分析協会 |
|---|---|
| 試験登録番号 | 日環53-10WM（日環-53） |
| 参加試験所数 | 439試験所 |
| 試験名 | 水中の重金属分析 |
| 分析元素 | Zn、Fe、Cu、Mn |
2. 試験結果
| 分析法 | 試料1 | 試料2 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中央値*2 （mg/L） |
報告値 （mg/L） |
Zスコア | 中央値*2 （mg/L） |
報告値 （mg/L） |
Zスコア | ||
| Zn | ICP-AES | 0.992 | 1.00 | 0.17 | 1.34 | 1.35 | 0.14 |
| Fe | ICP-AES | 2.92 | 2.98 | 0.50 | 4.50 | 4.59 | 0.49 |
| Cu | ICP-AES | 1.17 | 1.17 | 0.04 | 1.53 | 1.53 | 0.01 |
| Mn | ICP-AES | 1.46 | 1.51 | 0.84 | 2.14 | 2.22 | 0.89 |
- *1 中央値、報告値とも3桁で表示（4桁目を四捨五入）
- *2 全報告値の中央値(median)、付与された値
3. Zスコア
正規分布を用いる統計学的検定法で、報告値と中央値が計学的にみて有意に差があるかどうかを検定する方法です。下記の式（1）から算出されます。
Zスコア=（報告値-中央値）/NIQR*3･･･（1）
- *3 NIQR：IQR（上四分位数と下四分位数の差）×0.7413
4. まとめ
全元素について、Zスコアの評価基準で「|Z|≦2 満足」の結果を得ることができました。当分析センターの分析データは、信頼性が確保されていると言えます。今後も引き続き信頼性の高い精確な分析データを提供するために、技術レベルの向上に努めています。
