I149
酸化チタン中の有害金属元素(Hg)の分析
−セラミックス中の微量特定有害金属の分析(2)−
WEEE/RoHS指令、ELV指令により、電子機器や自動車部品に対して、Cd、Pb、6価Cr、Hgの使用が規制されています。セラミックスなどの難分解性物質を含む試料中のHgの分析では、次のような問題があります。
- 加熱時に揮散しやすい。
- 分解、溶液化が困難である。
そこで、難分解性試料中のHgの分析を可能にするために、密閉系のマイクロウェーブ分解装置による試料分解の検討を行いました。ここでは、マイクロウェーブ分解/還元気化原子吸光分析法(CV-AAS)による酸化チタン中の微量Hgの分析を紹介します。
図1:酸化チタン中のHgの分析フロー
元素 | 添加量* (μg) |
回収率* (%) |
分析値 (μg/g) |
定量下限値 (μg/g) |
---|---|---|---|---|
Hg | 0.50 | 99 | <1 | 1 |
* 試料に標準液を添加して回収実験を実施(n=3の平均値)