I122
W、Cs担持アルミナ触媒の組成分析
アルミナ触媒中の金属分析は、アルカリ融解法や加圧酸分解法などで行われています。しかし、アルカリ融剤の影響や酸分解ではWO3が不溶物として沈殿を生成するなど精度良く評価することができません。
ここでは、アルミナ触媒をリン酸でマイクロ波加熱分解し、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)で精度よく分析できた事例を紹介します。
1. 前処理
※水分補正が必要な場合は熱重量測定法やカールフィッシャー水分測定法などで求めます。
2. 分析例
試料名 | WO3 | Al2O3 | Cs2O | H2O*1 | Total |
---|---|---|---|---|---|
試料(A) | 12.3 | 59.5 | 18.6 | - | - |
12.2 | 61.0 | 18.7 | - | - | |
試料(B) | 8.4 | 73.7 | 11.7 | 6.0 | 99.8 |
8.3 | 74.0 | 11.7 | 6.0 | 100.0 |
*1 熱重量分析装置による水分の測定値