F080
IRイメージング法による微小異物の分析(3)
図1:AxisPro(サンプリング)
図2:FTS-7000e(IR)
微小異物の分析では、一般に顕微FT-IR法が用いられます。しかし、10μm以下のサイズの異物を測定する際には、赤外光が弱くなりスペクトルを得ることができません。この場合、下記の装置を用い、金蒸着ミラー上に異物を採取し、IRイメージング法によって分析することが有効です。
サンプリング装置:マイクロサポート社製 AxisPro (図1)
マウスコントロールによりマイクロマニピュレーターを操作し、数μm程度の微小粒子を採取できます。
IR装置:Agilent Technologies社製 FTS-7000e (図2)
1ピクセル約1.1 μm角の検出器が二次元的に32×32個装備されており、すべての検出器で同時にスペクトルを測定することができます。
クリスタル | ゲルマニウム |
---|---|
測定範囲 | 900cm-1〜4,000cm-1 |
紙上にある大きさ2μmのトナー(図3)を、金メッキプレート上にサンプリングし(図4)、IRイメージング法により分析しました。その結果、図5に示したように、良好なIRスペクトルを得ることができました。
図3:紙上のトナー | ||
図4:金蒸着ミラー上に 採取したトナー |
図5:IRイメージング法による測定結果 |