B110
調湿TMAを用いたコピー紙の湿度膨張測定
調湿TMAは温度変化における試料の膨張/収縮の他に、試料の湿度依存性も評価出来ます。湿度依存性の測定例として、長手方向および短手方向に切り出したA4コピー紙試料の膨張測定を行いました。
図1に25℃での測定結果を示します。初期の試料長は10mmですが、各測定方向とも相対湿度が増すにつれ試料の膨張が大きくなることが分かります。長手方向と短手方向の結果を比較すると、5%RHから最大湿度での試料の膨張は長手方向が30μmに対して短手方向では110μmとなり、切り出し方向による差異が認められました。
このように調湿TMAでは、材料に対する湿度の影響を定量的に評価、比較することが可能です。
図1:A4コピー紙の長手/短手方向における湿度膨張曲線