S536
ウエハ表面の異物の特定
ナビゲーション機能を有する走査型オージェ電子分光装置(SMART200)は、直径200mmまでのウエハを装置に導入することができ、さらに異物検査ファイルを用いてアライメント*1することにより、誤差数µm以下の精度で検査ファイル上の異物を特定し、SEM観察やオージェ分析を行うことが可能です。
また、異物の周辺にマーキングを行うことで光学顕微鏡でも異物を容易に確認出来るようになり、他の分析装置(SEM-EDS,TEM,TOF-SIMS,IR等)による測定も可能となります。
*1:異物の座標位置(ソフトウェア)と、ステージの移動距離(ハードウェア)を合致させる操作
異物のウエハマップのイメージ
- ウエハ検査装置で測定したTENCOR-SFS7000またはKLAに対応したフォーマット形式の異物検査ファイルを取込み、異物のウエハマップを表示させる。
- ウエハエッジを使って大まかにアライメントする。
- 目印となる50µm以上の大きな異物3点を使って詳細なアライメントをする。
- 目的の異物を走査し、オージェ分析またはマーキングを行う。
異物位置情報ファイルのフォーマット | TENCOR-SFS7000またはKLA形式 |
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対応ウエハサイズ | 8インチ(直径200mm)以下(12インチは別途相談) |
分析可能な異物サイズ | 最小サイズ数µmから |
スループット(異物特定) | 真空引きからマーキングまで ウエハ1枚あたり1〜3営業日程度 |
異物の特定が困難な場合
- 真空下または電子線の照射等で異物が消失する
- 50µm以上の異物が3個以上存在しない
- 絶縁性薄膜(酸化膜、有機膜)等の影響で試料表面のチャージアップが著しい
分析事例
技術資料「FIB-SEM法を用いたSiウエハ上異物の分析」