HOME > 分析対象 > エレクトロニクス > 半導体
M254

FIB-TEM法を用いたSiウエハ上の微小異物の分析

収束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置と透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いることにより、Siウエハ上に発生した微小異物の形状、組成、結晶構造を評価することができます。以下に微小異物の評価事例を紹介します。

Siウエハ上の模擬異物の表面SEM(Scanning Electron Microscope)像を図1に示します。大きさが1µm程度の凝集した二次粒子が確認できます。

次に、異物の断面TEM像、断面暗視野STEM(Scanning Transmission Electron Microscope)像、電子回折パターン、EDS(energy dispersive X-ray spectroscopy)スペクトルを図2、図3、図4に示します。得られた情報よりSiウエハ上の異物は大きさが0.2µm程度のαAl2O3(trigonal)の一次粒子で構成された凝集物であることが分かりました。これらの情報は異物の混入源や混入経路を特定することに役立つため、製品の品質向上、歩留まり向上に繋がることが期待されます。

図1:表面SEM像
図2:断面TEM像
図2:断面暗視野STEM像
図3:電子回折パターン
図4:EDSスペクトル

*図3、図4は図2中矢印部の粒子を測定

前のページに戻るこのページのトップへ