HOME > 分析対象 > ライフサイエンス > 安全性評価 > 安全性試験
SE157

XTT法による細胞毒性試験について

本試験方法は、XTTと呼ばれる試薬が生細胞の代謝によってオレンジ色のホルマザン色素へ還元される原理を用いた細胞毒性試験です*1。MTT法の変法である本試験方法は、国際規格であるISO10993-5のAnnex Dに記載されており*2、細胞増殖能や細胞毒性の評価に用いられています。XTT法は生細胞によって還元される色素が水溶性のため、色素の抽出操作を必要としません。本試験方法の概要を図に示しました。また、弊社での実施例として、対照材料の各濃度での結果を表に示しました。未処理対照に比べて細胞生存率が70%未満の場合に細胞毒性有りと判定されますが、表の結果では、各陽性対照材料で細胞毒性が濃度依存的に認められました。
弊社では、本試験方法においてGLP対応試験が可能です。また、規格に準拠した試験だけでなく、お客様の研究手法に合わせた評価にも柔軟に対応いたします。まずは、ご相談ください。

図:XTT法による細胞毒性試験の試験手順概要

図:XTT法による細胞毒性試験の試験手順概要

表:対照材料の各濃度での結果
OD450-630値(OD各処理群-ODブランク)の平均値 細胞生存率(%)
試験溶液濃度 試験溶液濃度
100% 50% 30% 10% 100% 50% 30% 10%
未処理対照 0.858 - - - - - - -
陽性対照材料A 0.000 0.047 0.837 0.877 0.0 5.5 97.6 102.2
陽性対照材料B 0.011 0.849 0.865 0.925 1.3 99.0 100.9 107.8
陰性対照材料C 0.789 - - - 92.0 - - -

赤字箇所:細胞毒性有り(細胞生存率(%)が70%未満)

*1 XTT:2,3-bis(2-methoxy-4-nitro-5-sulfophenyl)-5-[(phenylamino)carbonyl] -2H-tetrazolium hydroxide

*2 ISO10993-5 “Biological evaluation of medical devices Part 5: Tests for in vitro cytotoxicity”

前のページに戻るこのページのトップへ