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SE133

簡易試験における菌株の選択について

非GLPのAmes試験は簡易試験と通常試験の2種類があり、簡易試験については、試験委託者の要望に応じて、使用菌株を設定します。ここでは、簡易試験で選択する菌株について、使用菌株数が(1)1菌株の場合、(2)2菌株の場合、(3)3菌株の場合に分けて解説します。

(1)1菌株の場合
通常はTA100を使用します。TA100は、GLP対応のAmes試験で使用するTA98、TA100、TA1535、TA1537およびWP2uvrA(あるいはWP2uvrA/pKM101)の中では最も感受性が高く、1菌株のみの簡易試験で選択する菌株としては最適です。TA100以外の菌株としては、TA98の使用が考えられます。TA98は、フレームシフト型の突然変異を起こす可能性がある場合に選択します。
(2)2菌株の場合
通常はTA98およびTA100を使用します。GLP対応のAmes試験で使用するTA98、TA100、TA1535、TA1537およびWP2uvrA(あるいはWP2uvrA/pKM101)の中で、感受性が高い2菌株を組み合わせたものです。それ以外の組み合わせとしては、TA100およびTA1535の組み合わせが考えられます。特に塩基対置換型の突然変異を起こす可能性がある場合に選択します。
(3)3菌株の場合
[1]TA98、TA100およびTA1535、[2]TA98、TA100およびTA1537、[3]TA98、TA100およびWP2uvrA(あるいはWP2uvrA/pKM101)の3通りの組み合わせが考えられます。感受性が高いTA98およびTA100の2菌株をまず選択し、残りの1菌株を選択します。[1][3]は塩基対置換型の突然変異を起こす可能性がある場合に、[2]はフレームシフト型の突然変異を起こす可能性がある場合に選択します。

以上が、簡易試験において選択する菌株について、当社が提示する基準です。なお、これまでに同系列の被験物質で陽性の判定結果が得られている場合は、陽性が検出された菌株を使用菌株に加えることが薦められます。

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