SE132
エームス試験における前処理法の紹介
エームス試験を実施する際、必要に応じて以下のような前処理を行います。
- 1. 滅菌処理
- 天然由来の物質の中には雑菌やカビが混入している場合があります。先ず予備試験を行い、もし雑菌等の増殖が認められれば、濾過滅菌、ガンマ線またはオートクレーブ滅菌などを用いて滅菌処理を行ないます。どの手法を用いて滅菌処理を実施するのかはその物質によって異なります。
- 2. 凍結粉砕
- エームス試験は溶媒を用いて溶解又は懸濁状態で試験を実施します。被験物質によっては、懸濁せず細かく一様に砕くことも困難な物があり、このような場合は凍結粉砕処理を行います。硬いペレットやフィルム、繊維状の物質などの場合よく用いられます。
- 3. ソックスレー抽出
- ソックスレー抽出により目的成分だけを抽出し濃縮後、エームス試験を実施します。紙、金属などの塗布物質や最終製品から特定の物質を抽出する場合などによく用いられます。
- 4. 上水試験法に準じた水のカラム濃縮
- 上水試験法に準じて、多量の水のカラム濃縮を行います。水に溶け込んでいる微量成分を濃縮しエームス試験を実施するためです。環境水、水道水などの水質検査に用いられます。
- 5. 医療機器試験ガイドラインに準じた抽出処理
- 薬機法医療機器試験ガイドラインに準じた抽出処理法です。被験物質がメタノール又はアセトンで抽出可能な場合は、抽出率の高い方のいずれかの溶媒を用い抽出処理を行います。両者で抽出物が得られない場合は、細切後DMSOを用いて48時間抽出処理を行います。
いずれも弊社で承っています。詳細は営業とご相談下さい。