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SE092

Ames試験における確認試験の実施について

GLP試験ガイドライン対応のAmes試験においては、用量設定試験、本試験の2回の試験で判定できない場合や、データが不充分である場合に確認試験を実施します。ここでは、確認試験を実施する5つの例を取り上げ解説します。

1. 生育阻害が低用量まで認められる場合
用量設定試験において復帰変異コロニー数が陰性対照の2倍以上に増加せず、かつ生育阻害の認められない用量が4段階未満であった場合、その条件(菌株、代謝活性化あり・なし)について確認試験を実施します。確認試験では、生育阻害の認められない用量を4段階以上含むように用量を設定します。確認試験が実施される場合で最も多いのが、この場合です。
2. 用量設定試験と本試験の結果が陰性と陽性に分かれる場合
復帰変異コロニー数が用量設定試験では陰性対照の2倍以上に増加したが、本試験では2倍以上に増加しなかった、あるいはその逆の場合です。結果が陰性と陽性に分かれた、その条件について確認試験を実施します。確認試験で判明した陰性、陽性がその条件での陰性、陽性の判定となります。確認試験が実施される場合としては、1に次いで多いのがこの場合です。
3. 復帰変異コロニー数の最大値が陰性対照と比較して2倍に近い値となる結果に
  用量設定試験と本試験から再現性があると認められる場合
用量設定試験および本試験で、復帰変異コロニー数が陰性対照の2倍には達しないものの、2倍近くまで増加した場合です。用量を細かく取って設定すると、復帰変異コロニー数が陰性対照の2倍以上に増加する可能性があり、確認試験を実施します。
4. 用量設定試験および本試験の結果からは陰性であるが、低用量になるにつれ
  復帰変異コロニー数が増加傾向にある場合
用量設定試験および本試験で設定した用量よりもさらに低用量を設定して確認試験を実施すれば、復帰変異コロニー数が陰性対照値の2倍以上に増加する可能性がある場合、確認試験を実施します。
5. 比活性値が本試験における最低用量で一番大きくなっており、さらに低用量まで
  実施されていれば、本被験物質の最大比活性値が得られると考えられる場合
本試験で設定した用量よりもさらに低用量を設定して確認試験を実施すれば、本試験における比活性値よりもさらに大きな比活性値が得られる可能性がある場合、確認試験を実施します。用量設定試験および本試験の結果からは陽性であるが、より大きな比活性値を求めることを目的として確認試験が実施されることになります。
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