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SE017

蛍光顕微鏡による全菌数測定

水質分析のための微生物の測定項目には、一般細菌、真菌、レジオネラ菌、大腸菌群、従属栄養細菌などがあります。これらの測定は何れも培養法によって行われます。

近年の研究では、環境水中には培養できない多数の菌が存在することが明らかになり、前述の培養法では全ての菌数を把握することができません。

そこで、全菌数を測定する最も簡便な方法として、蛍光色素で微生物の核酸を特異的に染色し、蛍光顕微鏡にて直接微生物を観察・計測する方法が用いられます。

弊社の実施例をご紹介いたします。

先ず、微生物をホルマリン溶液(ここでは5mL)で固定し、これを孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過して微生物をフィルター上に捕集します。次にアクリジンオレンジで微生物を染色し蛍光顕微鏡で観察・写真撮影を行います。下に、実際に撮影した写真を示しました。写真では、微生物は明るい粒子として観察されます。この粒子をカウントし、全菌数を求めます。

測定のポイントは、微生物が凝集せず、フィルター上になるべく均一に捕集されるように致します。微生物の著しい凝集や夾雑物が多い試料には注意が必要です。

写真:微生物は蛍光色素で染まり明るい粒子として観察されます。対物レンズは40倍を使用、写真は約1,000倍に拡大しています。

写真:微生物は蛍光色素で染まり明るい粒子として観察されます。
対物レンズは40倍を使用、写真は約1,000倍に拡大しています。

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