HOME > 分析対象 > エレクトロニクス > 半導体
S419

EELSスペクトルラインプロファイルによる酸化膜解析

Cs補正STEMを用いてシリコン基板上酸化膜のEELSスペクトルラインプロファイル測定を行った例を示します。

図1にHAADF-STEM像を示します。図1中ライン部(15nm)を0.2nm間隔で75点EELSスペクトルを測定しました。各スペクトルから求めたO-KとN-Kの強度プロファイルを図2に示します。これより、酸化膜の両側にNを含む層(各1.6nm、0.8nm程度)が存在することが分かります。次に、Si-L2,3スペクトル(バックグランド除去済)の位置変化を図3に示します。酸化膜部分におけるスペクトルの挙動は 技術資料:EELSによる状態分析 の結果と一致しており、Siの状態変化を表していると考えられます。

図1:HAADF-STEM像 図3:EELSスペクトルの位置変化 Si-L2,3
図1:HAADF-STEM像
図2:EELSラインプロファイル(a)O-K,、(b)N-K
図2:EELSラインプロファイル(a)O-K、(b)N-K 図3:EELSスペクトルの位置変化 Si-L2,3

前のページに戻るこのページのトップへ