S250
STEM-EDSによるマッピング測定
電子線を細く絞り試料上を走査しながら、各点から発生した特性X線をEDS(Energy-Dispersive-Spectroscopy)検出器に取り込むことにより、試料の組成分布の情報を得ることができます。TEM測定では、SEM測定に見られる様な電子線の拡散が殆どないため、ナノメーターの空間分解能で測定が可能となります。
本マッピングデータは市販1G-HDD媒体を平面から分析した例です。HAADF-STEM(上段左)と同一視野で測定したCrとCoのマッピングデータ(下段)を示しました。さらに、この2つのマッピングデータを重ね合わせることにより(上段右)、約2nmの粒界部にCrが偏析していることが確認されました。