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O491

LC/MS多変量解析による製品特性の解析(1)
- 市販ペットボトル緑茶の分析 -

多変量解析により、多成分から構成される複数試料を一斉に比較できるようになりました。15種の市販ペットボトル緑茶の分析を行いました。以下に紹介いたします。

市販ペットボトル緑茶の分析

LC/MS測定により得られたデータから自動でピーク検出を行い、数値情報(保持時間、質量数、強度)を得ます。次に、この膨大な量の数値情報を多変量解析(主成分分析)により二次元のマップにすることで、試料の情報が視覚化(グルーピング)されます。

試料の比較<スコアプロット>
試料の比較<スコアプロット>
1つの点は1つの試料を示す。特徴の無いものは中心に、特徴の有るものは中心から離れた位置にプロットされる。似た特徴のものは近い位置にプロットされる。

緑茶15種をn=4で測定し、多変量解析を行いました。スコアプロットより、緑茶A、B、D、N及びJは特徴的な成分を持つこと、更にB及びDは成分が似ていることが分かります。試料の情報が視覚的に理解できます。

 
特徴成分の探索<ローディングプロット>
特徴成分の探索<ローディングプロット>
1つの点は1つのピーク(保持時間及び質量数の情報を持つ)を示す。

スコアプロット及びローディングプロットの位置関係は対応しているため、それぞれのお茶に特徴的な成分が分かります。また保持時間及び質量数の情報から、左記のカテキン類が同定できました。

 
強度の比較<トレンドプロット>
強度の比較<トレンドプロット>
標準からのばらつきを示す。

左図はCatechin gallate(r.t. 4.34min、m/z 441.0823)のトレンドプロットです。Catechin gallateはお茶Aに多く、特徴的な成分であることが確認できます(青丸で示す)。

また質量数や保持時間だけでは不明な成分についても、高分解能測定による組成推定及びMS/MS測定により、成分を推定することが可能です。以上のように、多変量解析は膨大な量のデータから製品の比較特徴成分の探索を行うことが可能です。

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