O351
GC/MSを用いた単糖類の分析
−単糖〜オリゴ糖の定性・定量分析(1)−
微量の単糖類の分析には電気化学(ECD)検出器や蛍光ラベル化して蛍光検出器で分析します。しかしマトリックス(夾雑物)の多い試料では前処理等を駆使しなければ上記のHPLC分析は困難です。
そのような場合、単糖類の水酸基をTMS(トリメチルシリル)化し、分子量が確認できるGC/MSで分析できます。ここでは、3種の単糖類と水酸基の1つがアミノ基に置換されたアミノ糖であるグルコサミンの混合溶液を調製しTMS化しGC/MSで分析した例を示します。TMS化剤としては、水酸基に対して反応性の高いTMSI(トリメチルシリルイミダゾール)を用いました。
混合試料溶液のTMS化後のGC/MSクロマトグラムを図1に示しました。各ピークに関してはGC/MSで分子量を確認しました。また、グルコサミンを除く3種の単糖類の検出下限は1ppmでした。
図1:標準溶液のGC/MSクロマトグラム