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O261

アスコルビン酸の分析

アスコルビン酸(ビタミンC)は医療用だけでなく、酸化防止剤として工業用途にも広く用いられています。

アスコルビン酸の定量分析は通常、高速液体クロマトグラフ(HPLC)にて行います。測定例を図1に示しますが、分析する上ではその酸化防止作用により自身は酸化され易いため注意が必要です。また、低濃度溶液の場合には容器への吸着にも留意が必要です。

実験として、HPLC分析における試料調製に使用する溶媒や容器による安定性を比較した例を紹介します。アスコルビン酸を10μg/mlで調製しての経時変化を測定した結果、図2に示すように、リン酸添加の有/無やポリ製バイアル/ガラス製バイアルで明確な差異が確認されました。このように、アスコルビン酸は低濃度溶液の分析においては、サンプリング、保存そして測定まで十分に注意が必要なことがわかります。

図1:アスコルビン酸のHPLCクロマトグラム

図1:アスコルビン酸のHPLCクロマトグラム

図2:アスコルビン酸溶液濃度の経時変化

図2:アスコルビン酸溶液濃度の経時変化

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