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加圧型マイクロ波分解装置(Multiwave7000)
当社では、ICP-MS分析における前処理効率化・高感度化の一環として加圧型マイクロ波分解装置を導入しましたので、紹介いたします。
1. 装置
メーカー | アントンパール |
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形式 | Multiwave7000 |
2. 仕様及び性能
マイクロ波最大出力 | 2,000W |
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最高温度 | 300℃ |
最高圧力 | 199bar |
初期圧力 | 最大90bar(窒素ガス) |
3. 特徴
写真:装置外観
- 従来型マイクロ波分解装置と比べて、より高温・高圧下での分解が可能
- As、Hg、Se等の揮発性元素の回収率が良好
- 効率的な分解システムにより分析時間の大幅な短縮
4. 分解試料
分解可能な試料 | 無機化合物、有機物(固体・液体)、生体・環境試料、水溶液 |
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分解できない試料 | 各種ガス、爆発の恐れのある試料、金属(シリコンウェハなど) |
5. 留意点
難分解性試料、 フッ素化合物 |
分解方法の検討に時間を要する。または、試料の分解が困難な場合がある。 |
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バルク試料 | 試料の切断が必要 |
6. 応用分野及び適用例
材料分野 | 窒化ケイ素粉末中の元素分析、酸化チタン中のAsの分析、ガス捕集フィルタの元素分析、リチウムイオン電解液中の元素の分析、ポリマー中の微量Siの分析(技術資料「ポリマー中の微量ケイ素の定量分析」参照)、有機物中のRuの分析 |
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ライフ関連 | 医薬品原薬および製剤中の元素不純物試験(ICH-Q3Dガイドライン対応試験) |
本機器を導入することで、幅広い試料の分解を迅速に対応することが可能となりました。微量元素分析でお困りの際は当社営業部へご連絡願います。