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技能試験 「玄米中の無機元素分析(3)」
分析結果の信頼性を確保するためには、トレーサビリティを確保し、不確かさを適切に評価するバリデーションが必要となります。弊社は、定期的に技能試験に参加し、技術レベルの向上に努めています。
ここでは、NMIJ主催の技能試験「バリデーションと不確かさ評価のための技能試験 第6回:玄米中無機元素分析」の試験結果について紹介します。
1.技術試験の概要
主催 | (独)産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ) |
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試験の名称 | 第6回:玄米中無機元素分析 |
分析試料 | 玄米粉末 |
分析元素 | Mg、Ca、Mn、Fe、Cu、Zn、As、Cd |
2.試験結果
元素 | Mg | Ca | Mn | Fe | Cu | Zn | As | Cd |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均値(μg/g)*2 | 1,380 | 105 | 23.3 | 13.3 | 4.22 | 28.9 | 0.621 | 0.270 |
当社報告値(μg/g) | 1,400 | 108 | 23.3 | 13.4 | 4.24 | 30.2 | 0.678 | 0.284 |
Zスコア | 0.2 | 0.4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.5 | 0.5 | 0.3 |
分析方法 | *3 | *3 | *3 | *3 | *3 | *3 | *4 | *4 |
- *1 平均値、当社報告値は、3桁で表示(4桁目を四捨五入)
- *2 ロバスト平均値(全報告値の50%-150%の範囲外にある値を除外したデータから算出)
- *3 密閉系マイクロ波分解/ICP発光分光分析法
- *4 密閉系マイクロ波分解/ICP質量分析法
3.Zスコア
正規分布を用いる統計学的検定法で、報告値と中央値に有意な差があるかを検定する方法です。下記の式(1)から算出されます。
Zスコア=(報告値-中央値)/NIQR*5・・・(1)
- *5 NIQR:IQR(上四分位数と下四分位数の差)×0.7413
4.まとめ
全元素について、Zスコアの評価基準で「|Z|≦2 満足」の結果を得ることが出来ました。弊社の分析結果は、信頼性が確保されていると言えます。今後も引き続き信頼性の高い精確なデータを提供するために、技術レベルの向上に努めていきます。