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I224

ICP-MSによる食品容器・包装材料中の有害金属分析

近年、工業製品中の有害物質(環境負荷物質)濃度を把握し管理することが世界的に求められています。本資料では、食品容器(樹脂製)と包装材料(樹脂製シュリンクフィルム、紙製トレー)中の有害金属分析例について紹介します。

図1:分析法概略

図1:分析法概略

一連の分析操作を図1に、表1に分析例を示します。各試料について、サンプリングした試料片を2個の分解容器にはかりとり、それぞれ分解を行って溶液としたのちに、ICP-MSで定量を行いました。表1に示した結果から、2回繰り返し分析値はよく一致しました。また、試料中の元素濃度は、定量下限未満〜μg/gレベルであることが分かりました。

表1:食品容器、包装材料中の有害金属分析例 単位:µg/g(ppm)
試料名 繰返し ヒ素 カドミウム 水銀
食品容器
(樹脂製)
1回目 ND* ND* ND* 2.6
2回目 ND* ND* ND* 2.3
平均値 ND* ND* ND* 2.5
食品包装材料
(樹脂製シュリンクフィルム)
1回目 ND* ND* ND* ND*
2回目 ND* ND* ND* ND*
平均値 ND* ND* ND* ND*
食品包装材料
(紙製トレー)
1回目 0.35 0.10 ND* 3.9
2回目 0.33 0.10 ND* 4.0
平均値 0.34 0.10 ND* 3.9
定量下限 0.10 0.10 0.10 0.10

* 定量はICP-MSで行った。ND:定量下限未満

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