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高感度EDSによる微量元素の検出
EDSによる微量元素検出時の限界濃度は、ビーム電流 i と測定時間 t の積 it の平方根に反比例し、100倍の測定時間で検出限界が1/10に低下する性質があります。また、EDS検出器の特長として、元素を特定せずに未知元素の検出にも適用できる点が挙げられます。図1は、測定時間を延長することで、微量元素を検出した例です。1,000秒の測定時間で、0.1wt%程度のNaを検出できています。時間的制約や試料ダメージを考慮すれば、この辺りが検出限界と考えられます。
図2が高感度EDSの測定結果です。粒子面積率を1/4に減らし、わずか50秒で測定した結果です。Na、Clとも、明瞭なピークが認められます。このように、高感度EDSを用いることで、従来EDSでは検出が困難であった低濃度領域まで、測定できるようになりました。
図1:従来EDSによる測定結果
図2:高感度EDSによる測定スペクトル