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S499

吸着力による親水性評価

走査型プローブ顕微鏡(SPM)により、親水処理プローブを用いてポリイミドフィルムの吸着力評価を行いました。同時測定した形状像、吸着力像を図1に示します。共にポリイミドフィルムの右側が親水処理部、左側が未処理部で、形状像の中央の白い縦スジは親水処理部と未処理部の境界部です。図より、親水処理部の方が未処理部より吸着力が強いことが分かります。なお、表面粗さには差異は認められませんでした。

図1:親水処理プローブによるポリイミドフィルムの吸着力評価(左図:形状像、右図:吸着力像、水滴像)

図1:親水処理プローブによるポリイミドフィルムの吸着力評価(左図:形状像、右図:吸着力像、水滴像)

また、吸着力像の親水処理部および未処理部の任意の箇所におけるフォースカーブを図2に示しました。親水処理部の方が未処理部に比べて、吸着力が強くなっていることが分かります。

以上のように、測定された吸着力、およびフォースカーブは親水処理されたプローブと親水処理されたポリイミドフィルム表面との親和性(相互作用)を反映しているものと推察されます。

なお、XPS分析(X線光電子分光分析)により、親水処理したポリイミドフィルム表面に親水基の増加を確認しました。また、水滴の濡れ性試験により、ポリイミドフィルム表面の親水性への改質を確認しました。

図2:親水処理部、未処理部の各フォースカーブ

図2:親水処理部、未処理部の各フォースカーブ

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