HOME > 分析対象
P313

微小領域の弾性変形仕事率評価(ナノインデンテーション)

図1:荷重変位曲線中の変位解析

図1:荷重変位曲線中の変位解析

図2:弾性変形と塑性変形の仕事

図2:弾性変形と塑性変形の仕事

図1にナノインデンテーション試験で得られる荷重変位曲線イメージを示す。ここで、変位(h)は次の様に分解できる*1

h1 (弾性変形+塑性変形)による変位
h2 (弾性変形+塑性変形+クリープ変形)による変位
h3 (塑性変形+クリープ変形)による変位
hr 弾性回復初期曲線の傾きより得られる変位

*1 (財)機械振興協会 技術研究所 加工技術データファイル通信 Vol0026

図2の荷重変位曲線において、全変形仕事は弾性変形仕事(斜線領域)と塑性変形仕事(クロス領域)に分解される。ここで、ηITとは弾性変形仕事率である。

式(1)
式(2)

図3に溶融石英、エポキシ、ポリエチレン(HD)の荷重変位曲線を示した。
併せて荷重変位曲線より算出した弾性変形仕事率を示した。
ただし、得られる弾性変形仕事率は試験条件で変化するため注意が必要である。

(a)溶融石英 (b)エポキシ (c)ポリエチレン(HD)

図3:荷重変位曲線と弾性変形仕事率

前のページに戻るこのページのトップへ