O1801
シリコンウエハーアナライザーによる昇温脱離ガス分析(TDS-GC-MS)SWA: Silicon Wafer Analyzer
1. 特徴
- ウエハやフィルムなどの薄い板状試料より発生する微量有機ガス分析に最適
- ガス流路が正確に制御されており、精度よく定量することが可能
- 微量有機物成分のpg/cm2 レベルの分析が可能
2. 原理、概略図
加熱炉に試料ウエハを入れ、He気流中で所定の温度(室温〜400℃)にて加熱し、試料の片面(または、両面)から揮散したガスを捕集管にトラップします。次に捕集管を加熱し、脱着した有機ガスをクライオユニットにてコールドトラップし、さらにユニットを加熱して有機ガスをガスクロマト部に導入し、GC-MS測定を行います。得られたクロマトグラフより、各成分の定性と定量を行います。
図1:SWA装置の概念図 |
3. 主な性能、仕様、付属品
測定温度 | 室温から400℃まで(昇温加熱可能) |
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SWA | ジーエルサイエンス社製 SWA-256型 |
GC-MS | アジレント・テクノロジー社製 5975C型 |
4. 試料形状・サイズ
サイズ | 2インチ〜12インチφまたは、5cm 〜 20cm角、厚み3mmまでの板状 シリコンウエハ以外にもガラス板、鋼板などの試料から、樹脂フィルム(加熱条件に制限あり) 及び不定形の試料や基盤等の電子部品にも対応いたします。 |
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5. 分析依頼時の留意点
- 試料は専用のケースに入れる等、清浄な状態でお送りください。
- 試料到着後、迅速に測定を行うため、依頼予定日をお知らせください。
6. 測定データ
クリーンルーム放置シリコンウエハ分析(クリーンルームの大気分析)
2-エチルヘキサノールやジブチルフタル酸(DBP)がシリコンウエハより検出され、クリーンルームの汚染が確認できました。
図2:TICクロマトグラム |
7. 適用例
- シリコンウエハ表面の有機物の構造解析、定量
- クリーンルーム大気中の有機物の構造解析、定量
- 電子材料からの加熱時揮散物の分析
- シリコンウエハ上のレジスト残渣の分析
- フィルム等の薄膜からの加熱時揮散物の分析