M1304
透過電子後方散乱回折(t-EBSD)
Transmission Electron BackScattered Diffraction Pattern
1. 特徴
TEM観察用の薄膜試料を用いてEBSDパターンを得ることで、従来のEBSD法に比較して、高空間分解能での結晶方位マッピングが可能となります。
2. 原理、概念図
図1:概念図
- 25〜30kVで加速された電子を細く絞り、薄膜化された結晶性の試料上を走査し、透過電子の回折パターン(EBSDパターン)をCCDカメラで検出します。
- 試料の各点毎のEBSDパターンを解析し、結晶方位のマッピングとして記録します。
3. 性能と仕様
型式 | TSL社製 OIM |
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空間分解能 | 10nm以上(条件による) |
測定範囲 | 10μm程度(薄膜化条件による) |
4. 試料の形状、サイズ
TEM試料作製方法により異なるが、数mm程度
5. 分析依頼時の留意点
真空中で電子を照射します。その条件下で試料が安定である必要があります。
6. 測定データ例
図2:結晶方位マップと代表的な粒子の格子モデル 試料:Fe柱状粒子
7. 適用例
- 金属、半導体などの結晶方位、粒界の解析