I310
マルチ型ICP発光分光分析装置(ICP-AES)
1. 型式
島津製作所製 ICPE-9820型
2. 原理と特徴
写真:ICPE-9820型装置外観
- 試料水溶液のミストをアルゴンプラズマ中へ導入し、励起された元素の発光スペクトルを測定することにより元素の定性分析と定量分析を行います。
- トーチ配置が縦型であるのでメモリー効果の抑制や高塩濃度の試料測定時の長時間安定性といった特徴を有し精確な定量分析を行うことが可能です。
- 装置導入時に、据付時適格性評価(IQ)、運転時適格性評価(OQ)を行っており、医薬品中の残留金属分析等の分析が可能です。
3. 主な性能、仕様
観測方式 | アキシャル・ラジアル方向観測 |
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トーチ配置 | 縦型 |
光学系 | エシェル分光器(167-800nm) |
真空紫外域対応 | 真空分光器(ロータリーポンプ) |
検出感度 | 10ppb〜数十ppb |
4. 応用分野と分析例
各種材料の組成分析と微量元素分析
- Li電池・燃料電池の元素組成分析
- 金属・セラミックス等の組成分析、不純物元素分析
- 医薬品原料の残留金属分析
- ポリマー・有機物中の微量不純物分析