C1801
ガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)
1. メーカー・型式
日本電子製 JMS-Q1500GC
2. 原理・特徴・測定例
試料導入部で気化された試料はキャリアガスによって運ばれ、ガスクロマトグラフ(GC)カラム(分離管)を通過します。カラム中を移動する間に成分が分離されます。各成分はイオン化室で一価のイオンになり、その一部はさらに分解してフラグメントイオンとなります。イオンは四重極型分析計により質量分離されます
- GC で分離された成分の電子衝撃イオン化(EI)マススペクトルより、成分の同定ができます。
- 分子中のCl、Brなどの原子数がわかります。同位体存在比率が高い原子(Cl、Brなど)は、マススペクトルの同位体イオンピーク分布に特徴的なパターンを示します。このパターンからこれら原子の存在の有無や数が推定できます。
- 光(UV)を用いたソフトなイオン化(PI)によって、EI では得にくい分子イオンを化学イオン化(CI)と同様に観測できます。分子イオンより、その成分の分子量が推定できます。
装置の概観
3. 主な性能、仕様、付属品
分析計 | 金属製双曲四重極 |
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質量範囲 | m/z 1〜1,022 |
分解能 | 2,000 |
イオン化法 | EI、PI |
直接試料導入 | Direct Insertion Probe(DIP)、Direct Exposure Probe(DEP) |
4. 試料の種類、形状、必要量
対象試料 | 固体・液体試料、溶液試料 |
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試料量 | 固体・液体試料は 100μg以上 溶液試料の場合は1%溶液で 500μL以上 |
5. 分析上の留意点
熱によって分解する試料は測定できません。
極性が高い成分は、測定が困難な場合があります。
6. 応用範囲
環境分析、化成品分析、電子/半導体関連、医療、食品など幅広い分野で定性、定量分析に応用されています。